- 発行日
- R8/2/10発行
- 発行責任者
- 特定非営利活動法人クリエイトひがしね 理事長 菊地 和博
- 特集1 これからの子育てを考える連続講座 レポート!!
- 学習の苦手さにはワケがある
- 問題を起こしてしまう子どもとの関わり方
- 特集2 食べるは最高の学び!
特集1 これからの子育てを考える 連続講座 子どもにとって最善の利益(Well-being)とは?
タントクルセンターとオンラインで開催された、令和7年度連続講座の第1回(令和7年10月21日)と第2回(令和7年12月9日)のレポートを紹介します!

学習の苦手さにはワケがある その子に合った「学び方」を見つけるためのヒント集
- 第1回 講師
- 株式会社リニエR 山形県統括責任者 加勢 泰庸氏

「誰も悪くない」が大前提
子どもたちの中には、「限定性学習症」や「自閉スペクトラム症」「注意欠如・多動症」により〝困り感〟を抱えている人が少なくありません。その原因は、脳機能の特性に由来するもので、本人の努力が足りないというわけではありません。また、親の育て方や学校の先生の指導が悪いわけでもありません。「誰も悪くない」これが大前提です。
- 限定性学習症
- 知的能力に問題がないのに読み・書き・算数など、特定の分野だけ著しく苦手とする
- 自閉スペクトラム症
- 対人関係やコミュニケーションにおける困難さ、強いこだわりなどを特徴とする
- 注意欠如・多動症
- 不注意や多動性、衝動性を特徴とする
困り感を軽減するのが大人の役割
そうは言っても、困っている子どもを目の前にした周囲の大人(親や教師など)が、手をこまねいていていいはずはありません。大人に求められるのは、「この子のために何ができるだろうか」と寄り添いながら、苦手な理由を探り、さまざまな学び方を試してみることです。そして、試行錯誤しながら最良の学び方を見つけることが「その子にとっての最善の利益(ウェルビーイング)」につながります。
「学び方」を考える際の視点
- 「視覚」「聴覚」「身体感覚」の内、得意な力を生かす
- 「こうするべき」という固定概念にとらわれない
- 子どもの意思を確認しながら進める
- 結果ではなく過程に焦点を当て、少しの進歩でも褒める
参考図書が紹介する「学び方」
「読む」ことが苦手な場合
- 単語または文節ごとに切れ目(空間)を入れる
- 読もうとしている文字や文だけが見えるように、周りの文字を隠す
「書く」ことが苦手な場合
- 触覚も生かして文字を覚えるために、ざらざらした下敷きに指書きする
- 平仮名等の形を粘土やモールで作りながら覚える
やる気や集中力が高まらない場合
- パーテーションをしたり、ヘッドホンを使ったりして、目や耳から入る情報を少なくする
- 寝転がっての勉強や音楽を聴きながらの勉強の方が集中力が高まる場合は容認する
- 宿題をする際、親が「手伝う」「見守る」「放っておく」のどれを望むのか、子どもに選ばせる
- エネルギー不足が影響している可能性もあるので、おやつを用意する
参考図書
- 「みんなでつなぐ読み書き支援プログラム」(出版社:クリエイツかもがわ)
- 「おうち学習サポート大全」(出版社:主婦の友社)
質疑応答より
- Q 勉強を始めても集中力が続かないのですが…
- A 気が散らないように視覚情報をなるべくシャットアウトしてみてください。もし、音楽がかかっている方が集中できるようでしたら、それも一案です。
- Q 作文を書くことが苦手なのですが…
- A 「書く」ことと、「文章を作る」ことは違います。手書きではあまり書けないのに、パソコンを使うと長文を書けるお子さんもいます。まずは、「書く」ことが苦手なのか、「文章を作る」ことが苦手なのかを見極めましょう。
- Q 小一の息子は、文字を読むことに苦手意識を持っています。学習障がいであれば、早めに適切なサポートをしてあげたいのですが…
- A 平仮名や数字をランダムに書かせてみると、学習障がいかどうかの目安になります。医療機関で診断してほしい場合は、山形県健康福祉部障がい福祉課作成の「発達障がい児のための医療機関情報」にアクセスしてみてください。
- Q 通常級に入っている小一の息子は、勉強に苦手意識があり、教室から脱走するので困っています…
- A 脱走しなければならないほど辛い思いをしているのかもしれません。特別支援学級に入った方が精神的に楽になり、力を伸ばせる場合もあります。本人にとって最も学びやすい環境はどうあればいいかという視点で、学校側と相談してみてはどうでしょうか。
問題行動を起こしてしまう子どもとの関わり方
- 第2回 講師
- 仙台少年鑑別所 佐藤 健司氏

困らせている子が困っている子
皆さんは、「非行少年」と聞くと、どんなイメージを持ちますか。おそらく「身勝手」「反発」「乱暴」といった負のイメージではないでしょうか。確かに、周囲の大人を困らせがちではありますが、実は、家庭や学校で安心して過ごせないことに困っている子どもたちなのです。
では、なぜ、家庭や学校が『安心して過ごせる居場所』になっていないのでしょうか。それは、残念ながら「心が傷つく体験」を積み重ねる場所となっているからです。
問題行動を引き起こす「心が傷つく体験」
- 「〜したい」「〜してほしい」という、子どもの成長に必要不可欠な『大切なわがまま』を受け入れてもらえない
- 愛情を注いでもらえず、繰り返し叱責を受ける
- 頑張りを認めてもらえず、逆に過剰な期待を掛けられる
- 発達の特性を起因とした学業不振や困難な対人関係に悩まされる
- いじめ被害に遭う
このような体験は、自分を大切とは思えない『否定的自己像』を築いていきます。また、大人は信じられない、頼りにならないという『支援機能不十分』な状態をつくり出します。この結果、子どもは大人に対して心を閉ざし、困ったことがあっても「助けてほしい!」と言わなくなってしまうのです。
「助けて!」を言える環境づくり
それでは、子どもが自己肯定感と大人への信用を高め、困ったときに「助けてほしい!」を言えるようにするためには、親や教師はどのように子どもに関わればいいのでしょうか。次のような対応は、登校できずに困っている子どもにも有効です。
「大切なわがまま」を受け入れる対応
幼児期から〝大切なわがまま〟を言葉にしてみる経験を積んだ子どもは、困ったときに「助けてほしい!」が言えるようになります。また、感情や行動のコントロールもできるようになります。つまり、家庭や学校は、自分の気持ちや考えを素直に言える安心感で子どもを包んであげる必要があります。
「誠実さ」と「丁寧さ」を基にした対応
問題行動が発生した際の親や教師の対応は、子どもから信用を得られるのか、不信を招くのかの分岐点となります。
不信を招く対応とは
大人はとかく『指導』と称し、問い詰めての事実確認▼反省と謝罪の強要▼「二度としません」という誓約という対応をとりがちです。ところが、この対応は「否定的自己像」と「支援機能不十分」を増幅させてしまい、問題行動の深刻化を招きます。
信用を得られる対応とは
対応する大人に求められるのは「誠実さ」と「丁寧さ」です。その上で、次のことに配慮しましょう。
- 「なぜ、やったの?」と聞かれると、子どもは納得してもらおうと言い訳を考えます。嘘をつかせる質問は好ましくありません。それよりも、行動の背景にある不安や葛藤に焦点を当てることが大切です。例えば、その行動をとったときの気持ちを子ども自身に辿らせてみましょう。
- 子どものペースで話をさせることが大事です。途中でさえぎったり、話を誘導したりすると、子どもから不信を招きます。沈黙も尊重しましょう。
子どもの将来は子ども自身のもの
子どもへの対応においても、もう一つ大切なことがあります。それは、「子どもの将来は子ども自身のもの」という立場に立つことです。
大人は誰しも子どもの幸せを願います。幸せな人生を送るには、自律した人間となり、決めた道を自らの力で歩んでいくことが求められます。従って、行動や生き方を子ども自身が決めるという行為は大切なことで、幼児期から『主体的選択』を促し、習慣化していく必要があります。
大人はつい、期待を掛け過ぎたり、取るべき行動を押し付けたりしがちです。大人に許されるのは、「貴方のことを大切に思っているよ」というメッセージを伝え続けること、そして、物事の考え方について助言をすることだけと心得て接していきましょう。
タントクルセンター 子育て3(SUN)センター ※[けやきホール][子育て支援センター][ファミリーサポートセンター]3つのセンター とみんなをつなぐ みんなでぎゅ!
特集2 食べるは最高の学び!
自分で食べ物を選び、調理し、味わうことは、自立への大切なステップです。
成長過程において、栄養の大切さを学び、「何をどれだけ食べるか」を考える経験を重ねることは、「生きる力」につながります。
子どもたちの豊かな人生の土台となる「食の自立」を日々の食卓から少しずつ育んでいきましょう!
レッツ親子クッキング どんなことができるかな?
1 0歳〜1歳前半 五感で「食」を楽しむ
まだ調理はできませんが、大人が作っている様子を見たり、食材を触ったり、においをかいだりして「五感」を刺激しています。
食材(皮をむいたバナナ、茹でた人参など)を手づかみで食べることを応援したり、「今からごはんを作るね」「このお野菜は〇〇だよ」などと語り掛けたりして、積極的にコミュニケーションをとりましょう。
2 1歳後半〜2歳 手を使って感触を楽しむ 触る・ちぎる・混ぜる
「自分でやりたい!」という意欲が芽生え、手先や全身の動きが発達する時期です。「やってみたい!」という意欲が見られたら挑戦させてみましょう。
〈例〉
- レタスやきのこなど、やわらかい野菜をちぎる。
- 茹でたじゃがいもや豆腐などを手やスプーンでつぶす、ほぐすなど。
3 3歳〜4歳 調理道具の使用・簡単な成形
調理道具を使う楽しさを知ったり、「お手伝いができた!」という達成感を感じるようになる時期です。簡単な調理道具(ピーラーや子ども用包丁など)を使わせてみましょう。
〈例〉
- 包丁を使う前のステップとして、バナナやゆで卵など柔らかいものを子ども用包丁で切る。
- ピーラーを使い、人参など皮がむきやすい野菜の皮むきをする。
- おにぎりを握ったり、ハンバーグやクッキーなどの形を作ったりする。
- サンドイッチやピザ生地にトッピングをのせる。
食のポジティブ循環 ―楽しみながら成長する―
食への興味
「これ食べてみたい!」「どうやって作るの?」スーパーで見た食材、食卓に並んだ料理に興味を持つことからスタートします。



料理への挑戦
「切る」「混ぜる」「焼く」など、実際に料理をしてみましょう。


「おいしい!」の声が大きな喜びと自信に
家族や友達が「おいしい!」と笑顔で食べてくれると、大きな達成感に包まれ、自己肯定感が高まります。



「また、作りたい!」更なる成長
作れる料理が増えると、もっと、いろいろな料理に挑戦してみたいという意欲につながります。この向上心が、自立へとつながる原動力となります。
家族も助かります
4 5歳〜6歳 段取りと火を使う準備
手先が器用になり、いくつかの工程がある作業や危険な作業も大人の補助のもとでチャレンジできるようになります。少し難しい作業にも挑戦させましょう。
〈例〉
- 卵を割る。失敗してもOKという気持ちで。
- きゅうりや人参など、少し硬い野菜も子ども用包丁で切る。
- 大人が見守る中で、鍋に食材を入れる、簡単な食材を炒める、米を研ぐ、簡単なサラダを作るなど、一連の段取りがある作業に挑戦する。
5 小学校低学年〜中学年 簡単な料理を作ってみる
レシピを見ながら、一つの料理を最初から最後まで一人でやってみましょう。
どんな調味料で味つけするかを親子で相談しながら味付けをしてみましょう。
6 小学校高学年〜中学生 栄養や献立を考える
味付けの仕方や栄養バランスを考えた献立作りに挑戦してみましょう。
献立作りから買い物、調理まで、ひと通りやってみましょう。
食べることは病気に対する「最強のバリア」を作ること!
食べ物に興味を持つと、体はもっと強くなれます。なぜなら、食べ物は病気に負けない体を作るための「最高の材料」だからです。
「何を食べようかな?」「どうやって作ろうかな?」と考えることは、自分自身を大切にすることにつながります。
毎日の食事を楽しみながら、家族みんなの免疫力を向上させて、元気な毎日を過ごしましょう!
どんな料理を作ったらいいか迷ったらこちら!
食育冊子 ひがしねMAMMAジュニア
食に必要な知恵を盛り込んだ簡単に作れる調理法などが掲載されています。
冬のあそびあランドでの過ごし方
過ごし方達人・奥山家のママと姉妹にインタビュー

- Q 遊びに来るときは、どんなものを持ってきますか?
- ママ 冬のあそびあランドはとても寒く、プレイパークのたき火で暖をとるのでそこで簡単に調理できる食材(さつま芋やマシュマロなど)は必需品です!
- Q どうして食材を持ってくるようになったのですか?
- ママ 家では、親子一緒にいる時間が長いですが、あそびあランドに来ると、子どもたちは解き放たれて自由に遊んでいます。その間、簡単な調理をしていると、私自身が時間を持て余すことなく楽しく過ごせます。それに、子どもたちは親の居場所が分かっているので、お腹がすくと私の所に「食」を求めてやって来て、お腹も心も満たしていきます。
- Q どんな遊びが楽しいですか?
- あゆかさん べっこう飴作りが一番楽しい!うまく作れたときは、めっちゃ嬉しいよ!でも、本当はソリ滑りをしたいんだけど、今はできないので残念!
※インタビューした時はまだ雪が積もっていなかったよ。 - ともかさん 自分の家から持ってきた絵の具や食紅で、雪のかき氷を作るのが楽しいな!
子育てぽけっと 子育てに関するコラム 知っておきたい!子どもの体調管理のコツ
冬は、感染症や冷えが気になる季節ですね。子どもの健康観察といえば、検温を日課としている方も多いと思いますが、数字以上に『子どもの様子』を直接観察することが大切です。例え熱がないとしても、鼻水や咳が出ていないか、機嫌や食欲はどうかを目で観察して判断しましょう。親が感じる「いつもと違う!」という直感は、体温計の数字以上に大切なサインとなります。
また、子どもは、大人より基礎代謝が活発で体温が高いため、冬の厚着には要注意です。着せ過ぎは、のぼせや汗冷えの原因になるため、『大人より1枚少なめ』を意識して調節してあげてください。併せて、室内では靴下を脱ぐ習慣もおすすめです。足裏は、体温調節を行う大切なセンサー。裸足で過ごすことで熱を上手に逃がすだけでなく、足指で地面を捉える感覚が、脳や運動機能が発達するための良い刺激となります。
日々の小さな観察と気配りを積み重ねて、親子共々元気に冬を過ごしましょう。
東根市さくらんぼタントクルセンター
けやきホール/子育て支援センター/ファミリー・サポート・センター
| 住所 | 〒999-3796 山形県東根市中央一丁目5番1号 |
|---|---|
| 電話 | 0237-43-0731 |
| FAX | 0237-43-0732 |
| 利用時間 | 9:00〜18:30 |
| 休館日 | 毎月第2水曜日(8月は第4水曜日)※祝日にあたる場合は翌日 |
ひがしねあそびあランド
| 住所 | 〒999-3721 山形県東根市大字東根乙1119番地の1 |
|---|---|
| 電話 | 0237-43-5551 |
| FAX | 0237-43-5557 |
| 開園時間 | 4月1日〜9月30日 9:00〜18:00 10月1日〜3月31日 9:00〜16:00 |
| 休園日 | 毎月第2水曜日(8月は第4水曜日)※祝日にあたる場合は翌日・年末年始(12月28日〜1月4日) |
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